ONO*のルーツ。

〜ONO*のルーツ Ⅰ・前身は紙卸・文房具屋さん。〜

 

オープンしてから3月で、丸2年になるONO*Atelier&Space。

ブティックのような雰囲気を醸し出す小さな煉瓦作りの3階建。
1階はAtelier&Shop space、2階はGallery space、3階は店主のAtelier・private spaseで構成されています。

ONO*としてスタートする前は 町の文房具屋さんだったこの建物。
そのルーツは店主である私 おのみちこの祖父が創業した90年前、
大正時代にさかのぼります。

Origin of ONO*

その始まりは1925年の大正末期。 
祖父が京都・二条通り高倉に紙の卸業として創業しました。 

写真は 昭和5年頃、父もまだ生まれる前の高倉での店頭風景です。
今とは打って変わって町屋造りの瓦屋根 下には品物である紙が山積み。
この土地は1336年に室町幕府を開いた足利尊氏の屋敷があった所だそうです。

人と人の橋渡しをする道具、紙が重要で大切に使われていた時代。
鋪装されていない砂利道の二条通りは、その当時の趣を感じます。

Origin of ONO*

こちらは 昭和30年頃の店頭風景。
看板を見ると、紙から文房具が主流になってきている様子が解ります。
この頃 十代だった父は店舗の前にある自転車の荷台に品物を山の様に積んで、方々のお客さまへお届けする毎日だったとか。

その後、時代の変化に伴い 昭和から小売り業を、 
1958年に高倉から200m先の柳の馬場へ移り、2011年12月31日まで
町の文房具屋として二条通り界隈の皆さんに親しんでいただきました。

コンビニなんて無い時代、便所のおとし紙や 着物を包む紙、荷札、半紙ひとおりづつ…。 お店には何でもありました。

子供の頃からあって当たり前だった私の原点「二条のお店」。
絵を描く事が大好きだった幼い頃。
売れ残りの日に焼けた茶色い紙と、芯の折れた鉛筆、なかなか消えない黒い消しゴムが画材でした。

その頃は この店舗で製品や作品を創作し、皆さまにお披露目させていただける日が来るなんて 夢にも思ってもいませんでした。
本当に人生って不思議です…

町の文房具屋さんから新たなカタチでスタートしたONO*。
まだまだ助走の段階ですが、これからも皆さまに
観て楽しんでいただけるスペースとして、Long runオープンして行きたいと思いますm(^^)m。